遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?
「マジかよ!?じゃあ俺らの青春どこにもないじゃん」


「いや、そうでもないぜ。…実は俺、密かに狙ってる子がいるんだよね」


「え!マジで!誰?うちのクラス?」


新谷の突然の告白に並川が強く反応する。


これには俺も驚いた。まぁ…これで上手くいって俺を羨ましがるのをやめてくれるのは好都合だ。


誰なんだろうな…まぁ誰でもいいか。


「うちのクラスの瀬川莉音」


瀬川さんか...クラスでは大人しい方の女子だ。しかし、新谷は明るい人がタイプって前に話してた気がするが...


「へぇ...でも何で瀬川ちゃん?お前、派手な子の方が好きじゃん」


俺と同じく意外だと言う顔をする並川に、新谷はニヤリと笑った。
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