遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?
「海斗くん、先生来ちゃったから起きてぇ~」
真野の声で顔を上げる。
先生が教卓の前に立って話し始めた。
席替えがいつもと違うだとか修学旅行がどうだとか。
完全ランダムで席が決まるのか。どうやら真野からは解放されるらしい。
「次、男子並べ」
先生の指示で並び、紙をとった。
番号は...12か。
12番の場所を確認し、俺は歩き出す。
窓際の後ろの方なんてけっこう良い席だな...
目的の席について俺は番号の紙から顔を上げた。