遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?

「莉音、サッカー部やって来たよ」


未花ちゃんの声で私はガバッと飛び起き教室の入り口を見つめる。


ガラガラっと音を立てて入って来たのはやはり朝練を終えた東くん含むサッカー部面々。


部員たちと笑いながら話している東くんは今日も今日とてかっこいい。


はぁ…いつ見ても癒される…我らが東くん、いつもありがとうございます。


心の中で手を合わせた。合掌。東くん尊い。


「東くん…最高か」


「それファンクラブ会員の前で言ったら絞め殺されるからね。気を付けなよ」


「分かっておりますよ」


誰にも聞こえないように呟いたはずだったけれど、隣の未花ちゃんには届いたらしい。
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