遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?
「落ち着け。目がこえーよ並川」


新谷が苦笑しながら並川の肩をたたく。


「海斗の話も聞いてやろうぜ。ここんとこ、海斗がいつも通りじゃなかったことくらいお前も分かってんだろ?」


「…おう」


「だってよ海斗。話してみろよ」


新谷は俺と並川の兄貴かよと思いながら、最近の気持ちを口にしてみる。


「夢中っていうか、つい考えてしまう、みたいなことがあるんだよ」


「何だそれ」


「もっと具体的に言えよ」


2人から突っ込まれた。


「でも、俺も分っかんねえんだよ。気がついたら目で追ってたり、もっと知りたいって思ったり…」
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