遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?

***

昼休み。


居ても立っても居られなくなって莉音に声をかける。


そして戸惑う莉音を半ば強引に屋上へ連れ出した。


屋上へ向かう途中、莉音はずっと不安そうな顔を浮かべていた。


それを見ているうちに段々自分が何をしたいのか見失ってくる。


「と、とりあえず日陰に行かない?」


重い空気をやわらげるように莉音が提案してくる。


俺は、なんでいちいち心を乱しているんだ…?


分からない。けど。
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