遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?

真野さんの質問に先生はよくぞ聞いてくれたという風に、頷いてから話し始めた。


「席替えもこれで4回目だよな。その間全く場所を動かなかった奴、隣が変わってない奴、挙手」


私は席を一度も動かしてないので手を挙げた。思っていた以上に手を挙げる人は多かった。


「そうだろう。先生も席配置の変化が毎度乏しいと思っていたんだ。このままでは修学旅行の班も偏ったものになってしまう。というわけで、今回は修学旅行の班も兼ねた席替えを、自分たちで選んでいた今までのやり方から変えて行ってもらう」


「まじかよ…」


「私この席気に入ってたのに」


「でもちょっと面白そう」


教室のあちこちで落胆と驚きの声が上がった。
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