遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?
大体、他の男の子にこんなことされても、ここまでドキドキしないと思うし。


女子が恋に焦がれてやまないイケメンだから、推しだから…。


「海斗くんだから、ここまで意識しちゃうんだよ…?」


「…っは?なにそのセリフ。反則なんだけど」


わわ。私の余計な一言で海斗くんのスイッチが入りそう…⁉


キーンコーンカーンコーン


「起立。礼」


ベストタイミングでチャイムが鳴って、私は即教室の外へダッシュ。


「はあ、はあ」


走っちゃいけないのに走ってしまった。


息を整えながらさっきのことを思い出して、ぶわっと顔が赤くなる。
< 76 / 114 >

この作品をシェア

pagetop