遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?
東くんは、どこの席!?
黒板で自分の席を確認した東くんは、ゆっくりとこちらに近づいてきた。
今のところ良い感じの距離感!ナイス神!
しかし、心の中で神を褒めちぎっている間も東くんはこちらへ向かう歩みをとめない。
あれ…まだこっちに来る。いったいどこの席なの?私より後ろだったらヤダなぁ…
あれこれ考えていると、なんと、東くんは私の前で立ち止まった。
え?東くんのことずっと見てたの気づかれた?やばい。それはやばい。ていうか近くで見るとホントにかっこいい…じゃなくてやっぱりこれは怒られてしまうのか…。
いろんな考えが絡まりあって混乱している私に、東くんはとびっきりの笑顔でこう言った。
「これから隣の席?よろしく!」
隣の、席…?
今、隣って言った…?
あぁ…神様。
ちょっと、やりすぎてます。
私の意識はそこで途絶えた。