遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?
これは現実
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あ、れ…?
ここはどこ…?
目が覚めると白い簡易ベッドの上に私は横たわっていた。
きっと保健室だ。窓から吹いてくる風が気持ちいい。
「あ、気づいたみたいね。良かったわ。あなた教室で気絶しちゃったんだって?具合、悪くない?」
横にいた保健室の先生が安堵の表情で私の顔を覗き込む。
「はい。大丈夫です」
気絶…?てことは、東くんとのあれは…夢だったのか。
そうだよね。現実であんなことが起こるわけ無いに決まってる。
遠くから見守り隊がおこがましい夢を見てしまった…。