エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 同僚のひとりがげんなり肩を落とす。

 まあ、たしかに仕事は増える。でもいちいち社内のチャットで説明するよりは、はるかに楽……だと思う。

「あ、待って。それありかも」

 嫌そうにする同僚とは対照的に、私の向かい側の席に座った美桜(みお)が目を輝かせる。

 彼女が私の意見に賛同した理由はわかっている。営業部に恋人がいるからだ。

 ほかのふたりもそれを察したのか、苦笑している。

「じゃ、担当は決まったってことで」

「えー、私だけに押しつけないでよぉ」

「いいでしょ、彼氏に会えるんだから」

「もう彼氏じゃなくなるよ。来月には婚約者」

「そうなの? おめでとう」

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