エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 兄が私の恋愛を執拗に邪魔し続けたのは、私を一途に想う篠のため。さらに言うなら篠が兄に頼んだからだけど、そこは都合よく忘れておいた。

「そこ、俺を邪魔者扱いするんじゃない」

 兄の言葉に、どっと笑いが溢れる。

 予定が大幅に狂った結婚報告会は、懐かしく楽しい空気で賑わった。



 時間はあっという間に過ぎ、空が橙色に染まり始める頃、私たちは車で帰路についた。

「なんだかすごく懐かしかったね」

「そうだな。次にああやって集まるとしたら、結婚式か」

「せっかくなら身内だけじゃなくて、友達を呼べるといいな。自衛官ってこういうときはどうするものなの?」

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