エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
「別に一般的な結婚式と変わらない。ただ……そうだな、全員制服で来るんじゃないか」

「へえ、見てみたいな。篠の制服姿も見てみたかったの」

 思わず前のめりになると、篠は運転しながら口もとを緩めた。

「そんなに見たいなら、結婚式まで待たなくても見せられるよ」

「ううん、結婚式がいい。特別感があるでしょ?」

「俺にとってはそこまで特別感があるものじゃないけどな」

 話しながら、さっきコンビニで買ったアイスコーヒーを口に運ぶ。

 私がコーヒーを飲んでいる間、短い沈黙が降りた。

「本当に結婚するんだよね」

 カップを両手で持ち、うつむいて言う。

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