エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 後悔しても、じゃあまた後で話そうと言うわけにはいかない内容だ。

「篠はそれでいいの? ずっと結婚したかったんでしょ?」

「ああ。でも結婚は俺ひとりでするものじゃないだろう。実結の気持ちだって大事だ」

 ここで篠が強引に自分の望みを押し通そうとしたら、私だって『結婚は考えさせて』と言ったかもしれない。

 でも篠は私の気持ちを考えてくれる。自分以上に私を優先してくれていると言ってもいい。

「もし私が一生決められなくて、いつまでも結婚できなかったらどうするの? ほかの人と結婚する?」

「まさか。そのときは一生独身でいるよ。俺には実結しかいない」

 赤信号になり、車が止まる。

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