エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
「うん、そうするね。篠も言っていいよ。ちゃんと聞くから」

 再び車が走り出し、篠の横顔しか見られなくなる。

「そうだな……。じゃあ実結のためになにができる? なにをしてほしい?」

 なにをしたら私のマリッジブルーが解消されるのか……。

 篠に尋ねられて思い浮かんだものについては、ちょっと言葉にしづらい。

 ……今すぐ私を抱きしめて、キスをしてほしい。

 さすがに遠慮がなさすぎる率直な欲求に恥ずかしさを覚えるも、運転していた篠がふっと笑った。

「遠慮しなくていいよ」

「うん。今は……話し相手になってくれたら、それで充分かな。あと、安全運転?」

「たしかにそれは大事だな」

< 198 / 376 >

この作品をシェア

pagetop