エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 篠が災害に派遣されて離れ離れになっている間、いろいろなことを考えた。

「……傍にいるのが当たり前だと思っちゃいけなかったんだよね」

 篠はなにも言わず、私をそっと抱きしめる。

 肌と肌が直接触れて、お互いの体温が溶け合った。

「私ね、篠が航空自衛隊のパイロットって聞いても、いまいち実感がなかったの。大変な仕事なんだなって他人事みたいで。……命の危険があるって本当の意味で理解できてなかった」

「……今まで関わりのない世界だったんだから当たり前だ」

「だけどもう違うよ」

 私は篠と会えなくなるかもしれない恐怖を知ってしまった。

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