エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 そんな篠は黒い七分袖のシャツにスラックスというシンプルな格好をしていた。

 それだけでもなんとなく絵になっている。かっこいい人はお得だとよくわからないことを考えた。

「ううん、今日はゆっくりしようよ」

 ふたり分のコーヒーを淹れて彼の隣に座る。

 先に言っておかないと篠はすぐ、朝食を用意し、掃除と洗濯を済ませ、自分の服にアイロンをかけ始める。

 妻がやるべきなんじゃ、と控えめに言ってみたところ「実結には仕事があるだろう。できるほうがやればいい」と不思議そうに返された。それで言うなら篠も仕事があるはずだけど、本人は気にしていないようだ。

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