エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 いちゃいちゃしたい私の欲求が満たされる予感に胸を高鳴らせていると、篠はコーヒーをひと口飲んでから言った。

「実結の作ったオムライスを食べたい」

「……え」

 それは予想していなかった。

 あんなに甘い言葉をささやいて私を誘惑し続けた篠が、こんなにかわいらしいおねだりをしてくるなんて。

 ……もっと大胆で恥ずかしいことだって、篠が望むなら頑張れたんだけどな。

 心の中でつぶやくも、表向きには平常心を装う。

「小さいとき言ってたの、覚えてないか? 俺と結婚したらオムライスを作って、たくさんハートを描くって」

「そんなの覚えてないよ……」

< 211 / 376 >

この作品をシェア

pagetop