エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 それに従ってソファに座ると、篠は私の前に膝をついた。

「三年の任期で隊内から展示飛行のパイロットが選ばれるんだ。だから別に嘘はついてない」

「へりくつ」

「怒るなよ」

 篠が私の顔を覗き込んで頭を撫でた。

 昔は逆だったのに、今は私が甘やかされる側だ。

「怒ってるんじゃないの。悔しいだけ」

「悔しい? なんで」

「篠がいるって知ってたら、最初からちゃんと見たのに。全部見られなかったの」

 私を撫でていた篠の手が止まった。

 代わりに後頭部に添えられ、顔を引き寄せられる。

「そんなかわいい拗ね方するか、普通」

「だって──」

 言い終える前に唇をついばまれた。

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