エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 今、腕の中にあるぬくもりはいつ失われてもおかしくないのだ。

「正直に言うなら、危ないことはしてほしくないって思う。だって篠がいなくなったら、私はどうすればいいの?」

 篠が存在する毎日を知った今、知らなかった頃には戻れない。

 彼を愛し、彼に愛される幸せを突然奪われたら、どうしていいかわからなくなる。

「篠のおかげで何万人の人が救われても、それで篠がいなくなったら意味がないんだよ」

「……実結」

「篠が誰かの代わりに死ぬくらいなら、世界中の人がいなくなるほうがいい。……こんなの言っちゃいけないってわかってるし、篠だって困るよね。でも、自分の気持ちは伝えておきたくて」

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