エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
「俺はこれからも家族より任務を優先しなきゃならない。それでも一番に想っているのは実結だと忘れないでほしい」

「うん、もちろん」

 篠の腰に脚を絡めて、私からもキスを贈った。

「篠は立派だよ。だけど私の夫だってことはいつも頭の片隅に置いておいて。あなたには帰る場所があるんだからね」

「……ああ、そうだな」

 離れ離れだった時間を埋めるように深い口づけを繰り返す。

 助けてくれた篠を思い出すと、ゆうやくんの顔が浮かんだ。

「そういえば、あのとき助けられた男の子が──」

「続きは後にしよう」

「ひゃっ」

 篠の熱い手のひらが私の腰を掴み、思わず声が出る。

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