エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
「これまでのこと、全部聞いたよ。私に彼氏ができないように邪魔してたの、篠に言われたからだって?」

『ふーん、篠? 昔はしぃちゃんって呼んでたのに』

 痛いところを突いてくる、本当に嫌な男だ。電話じゃなかったら掴みかかっていたかもしれない。

「もうそんな子供っぽい呼び方できないよ」

『かっこよくなってただろ、篠は』

 顔を見なくても兄がにやけているのがわかる。

「……なってたよ。篠って言われてもすぐにわからなかった」

 小さくてかわいかった幼馴染は、私よりずっと大きく、かっこよくなっていた。

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