俺様男子はお気に入りを離さない
5.ひとりぼっち中間試験
夏休み明け、私は体育館裏に呼び出されていた。
私の目の前には上級生のお姉様方が数人。
誰一人として知らない人。
「秋山さん」
一人が私の名を呼ぶ。
私は知らない人なのに、なぜか向こうは私のことを知っているみたいだ。
腕組みをし私を上から下まで舐め回すように眺めたお姉様方は、冷たく鋭い視線を向けてくる。
それだけで、なんとなく察しはついた。
「あなた、一体どういうつもり? 御堂くんとどんな関係なの?」
ああ、やっぱり、と息をのむ。
このお姉様方は私と御堂くんが一緒にいるところをどこかで見たのだろう。
だからこうして問い詰められているのだ。
戦々恐々とするなか意を決して口を開く。
「えっと、何でもないです……」
そう、なんでもないのだ。
私と御堂くんの関係は。
誤解を招くような行動をしていないかといわれれば、……しているのだけど。でもそれをバカ正直に話すつもりはない。話したところで余計に反感をかうだけなのだから。
だから大人しくしらばっくれようとしているのだけど。
私の目の前には上級生のお姉様方が数人。
誰一人として知らない人。
「秋山さん」
一人が私の名を呼ぶ。
私は知らない人なのに、なぜか向こうは私のことを知っているみたいだ。
腕組みをし私を上から下まで舐め回すように眺めたお姉様方は、冷たく鋭い視線を向けてくる。
それだけで、なんとなく察しはついた。
「あなた、一体どういうつもり? 御堂くんとどんな関係なの?」
ああ、やっぱり、と息をのむ。
このお姉様方は私と御堂くんが一緒にいるところをどこかで見たのだろう。
だからこうして問い詰められているのだ。
戦々恐々とするなか意を決して口を開く。
「えっと、何でもないです……」
そう、なんでもないのだ。
私と御堂くんの関係は。
誤解を招くような行動をしていないかといわれれば、……しているのだけど。でもそれをバカ正直に話すつもりはない。話したところで余計に反感をかうだけなのだから。
だから大人しくしらばっくれようとしているのだけど。