死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
「おーい!おーい夏菜」
我に返ると、目の前には里花がいた。
私を見つめていた。
「え?あ、ごめんどしたの?」
3限目の休み時間。
私が座っていると、少し前髪を切ったと思われる里花が来てくれた。
「大丈夫?そういえば最近なんか…変わったね」
「ん?」
変わった…?私が…?
「なんか、最近…なんだろ。正直になった」
「なに?正直って」
そう言って、私は笑う。
「いやなんかさー。」
里花は壁にもたれて、天井の方に少し顔を傾けて言った。
「ずっと、笑ってるばっかりだったけど、変わったなぁって。」
笑ってるばっかり…??何度も私は里花の言葉に引っかかる。