死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
「お兄ちゃんは…もし友達と美味しいもの食べに行くとしたら、どこに行く?」



「えっ?…あ、もしかして夏菜」


お兄ちゃんはニヤニヤし始めた。



「ああそ、そういうのじゃなくて」



「いやー俺が彼女と行くならな−」



「いやだから!違う!友達だよ!友達!」


必死に隠す。本当に彼氏とかじゃないし、彼氏なんて無理無理無理無理!!
爽玖くんに失礼だ…。

「っていうかお兄ちゃんいるの?彼女」


「んーま、想像に任せるぜ」

かっこよく決めポーズを決めている。

最近話していなかったけど、昔と変わらずだった。もう高3なんだなぁ…



「じゃあいないんだね」


適当に冗談交じりで言うと、お兄ちゃんは焦りだした。


「ち、ちがっ」


「えっとまあとりあえずどう?どこ行くのがいいと思う?」


「んー。まず、お昼ごはんに食べるのか、スイーツとかお菓子にするのかとか」

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