死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
私はあるデートスポットを考えついてしまった。


「んー…あ、遊園地とかどう!?」



「あー!いいな!遊園地に食べ物あったりするし。」



「で、でも遊園地…なんかデート感が…」



「ははっいいじゃん。結局デートなんだろ?」


「……」

私は何も言えない。これは…いや。デートでは、ない。

「…デートでは、ないと思う」


「まあいいじゃん!行って来いがんばれ」


がんばれ−あ、これは、緑さんに言われた言葉と同じ−


「水族館にしようかな。まあその辺はまた決める」


「いいじゃん。青春」

青春。私は味わえているのだろうか…?



「ありがとうお兄ちゃん。大学がんば!」

わかんないけど、私は明るく応援する。


「まだ決めてないけどな。夏菜ってなんか変わったな。ありがとう」

変わった…?里花にも言われたこと…。



「俺結構デートとかしたことあるし。何でも聞いて」


「う、うん。お兄ちゃんも昔と変わってなかったんだね」


「…ふん」

お兄ちゃんは少し照れたようにした。




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