死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
門をくぐり抜けた所で、里花が口を開いた。 



「あ!部活の先輩だ!」


里花は嬉しそうに声を上げた。



「あ、ごめん夏菜。
先輩に話さないといけないことあるから、ちょっと先行っといてー」


「あ、うん。わかった!」


私は笑顔で答え、里花は嬉しそうに男の先輩の方へ走っていった。



−2人は付き合っているのだろうか。



なんだか青春だなぁ。1人だけ乗り遅れた人みたいになって、なんだか悲しい。


私なんか、好きな人もいないし、告白されそうだったのになんか違う告白やったし。


まあ告白されても、私は困ってしまうな。別に好きでもない人に告白されても…。




昨日の夜は、爽玖くんの事をたくさん考えた。


まず、返事をなんて返せばいいのか…わからない…。
まあまた考えることにしておこうかな。
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