死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。

「はーい!!お待ちかねのお昼ごはん!」


水族館内のレストランへ着いた。


「べつに待ってませんけどね」


「あ、はい」

私はおれる。


「いっぱい調べた!ここの…食べ物美味しいらしい」

私は細くもなく太くもないと思うので、食べ過ぎたら太ってしまう。やっぱりこういうのは女子高校生には欠かせない自分への気遣いだ。


爽玖くんが楽しんでくれるよう、私は精一杯明るく元気に接する。


気づかないうちに、メニュー表をとっていち早く調べている爽玖くんに笑ってしまった。

「へぇー。人気なのは…かれー?」


「うん!やっぱり綺麗な魚を見ながら食べるカレーは違うんじゃない?」


「あ、ああそういう味じゃないんだ」

爽玖くんは納得したようにカレーを頼もうとしていた。
私もカレーにしておこう。


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