死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
沢山今日は、爽玖くんの知らない顔を見れたし、笑顔を見れた。
帰り道。太陽が夕陽に変わり沈もうとしていた。
「楽しかったね」
私が笑顔で語りかけると、爽玖くんもうなずいた。
「私とデートしたいとか言ってくれて…ありがと」
私も爽玖くんも赤面になる。
「いや…えっと、はい」
ゆっくりと爽玖くんはうなずく。
「クラスメイトとかあの場にいたら色々噂されるな…」
私はこういうのをすごく気にしてしまうタイプなのだ。
「いや周り見てましたけどいなかったですよ」
爽玖くんは平常に言う。
「え、気にするんやね」
「めっちゃ気にしますよ。」
私はふふっとなぜか笑いをこぼした。
「また、明日」
もう別れ道なので、私は手を振ると、爽玖くんは手を振り返してくれた。
−もう、会えなくなる気がした。