死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。

次の日。




放課後。次の日。


「っていうか爽玖くん。部活バスケ部入ってたんだね」


昨日、水族館へ行くときに言っていた。私はよく覚えている。



「はい。全然楽しくなかったけど」




「え?そなの?」




「はい。何が楽しいんでしょうあのスポーツ」




「す、すごい言い口なんだね」



どうしてじゃあバスケ部…?



「先生とか同じクラスの子に圧かけられて、最後までやめれなかった」



「そっか…私もバトミントンで−」


「え!?バトミントン!?」


「え、そんなに驚く?」
私は予想外の反応に笑う。


「へぇー…」


「ふふ、どしたの?」


「いやぁ、夏菜さんがラケット持ってるの想像したら笑ってしまいそうです」




「ええ!?あれ持ってて笑う人いる?」


「夏菜さんだけ」


「なんやねんそれ」

しょうもないけど私は笑う。

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