死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。


「辛くて!!毎日泣いてばっかり弱虫!」


泣きそうになる。




伝えたいことが、あるから。




爽玖くんが笑った顔。照れた顔。頬を赤くした顔。すべてを思い出す。




「私は君みたいに強くない!!
弱虫だから!死ぬ勇気もないし!!」


弱虫な私。ずっと自分で自分をいじめた。



「私はさ!どう生きればいいのかわからなくて!ずっと、笑うようにした」


爽玖くんは、無表情でいつも通り私を見る。

でも。目が違った。



「今わかった!!!君に死んでほしくないからなんだ!返事が言えなかったのは」


< 174 / 195 >

この作品をシェア

pagetop