死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
小学生の頃だった。今思い出した。



1人。無表情で小さな男の子がいた。
 



なんで、気づかなかったんだろう。



名前は教えてもらえなかった。


いや、聞きたくない?と、私が聞いたから。だから、言わなくても私と男の子は仲良くなった。


ずっと教室を見に行っても、机にうずくまったり、空を見てたり、人と話さないような人だった。


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