死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
「この高校に入学したとき…まさかあなたがいるなんて」


爽玖くんはやられた…のような顔をして、笑っていた。




「でも、顔が全然違った。なんか変な笑い方してるし、顔もブサイクに見えたし」




「ちょっと!?ブサイクは余計」



お兄ちゃんにも言われたとその時自覚する。




「俺の憧れだし、俺のヒーローだったのに」



「…」



私は黙って俯く。

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