死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。


「俺、夏菜さんと死ぬなら早く死にたいんです。


だから…


夏菜さんが返事を言えるまで、毎日放課後、ここに集合しません…?俺は、早く死にたいです。」




「あ、うん…わかった。ごめん。」



夏菜さんと死ぬなら…
なんだか本当に愛の告白みたいで、少し恥ずかしくなる。

ああ。こんな事考えるなんて…。こんなことを考えている自分になんだか腹が立つ。


ホントに爽玖くんは早く死にたいみたいだ。




そんなに死にたい理由を聞きたいな。


爽玖くんは、きっと寂しがり屋で弱虫だ。

1人で死ねないのも、強がっていたのも…。
私と…きっと同じなんだ…。

分かんないけど…

というか、あの死んで下さいの返事…なんて言えば…!、

分からん…!でも、はい。もいいえ。

もなんか違う気がして…私は何も返事が出せない。

私は…死にたいのかな…
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