死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。

「えっと、じゃあどうやって私の机に手紙を入れたの…?」
 


「ああ。それは入れてもらいました。」



「え、?誰に…?」 


さすがの爽玖くんでも、上級生の教室に入るのは勇気がいるそうだ。



「確か…くにが…はる…なんとかさん。」
 


なんやなんとかって…ん?もしかして…?!


「え、!くにがみ はると!?」


私は結構大きな声を出してしまい、教室中に響き渡る。

国上は、私の掃除場所が1週間後一緒になるやつ。


「あーそうですそうです。そいつです。」



「えー!!!マジか…。」



っというか、先輩にそいつって…ははっ。爽玖くんらしい。なんだか笑ってしまった。



「その国上ってやつに、頼んだんですよ。」


「そ、そうなんだ。」


掃除の時一緒になるから、なんか色々と聞こう。

教室の窓から差し込む光がちょうど爽玖に当たって、輝いていて綺麗だ。



「国上は友達だったの?」



「え、あ、まあ…そんなとこです。」



「そっか」

なんだか爽玖くん変。
< 27 / 195 >

この作品をシェア

pagetop