死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
「じゃあ、
夏菜さん!!好きです。付き合って下さいって」
「はぁ?」
爽玖くんは怒ったようにしていた。
「ははっ嘘やで。ごめん。」
短い言葉だけど、冗談で言った。
こんな感じで、告白のとき言われると思ったんだよなあ。
少し傷ついてないかなと心配になったけど、
爽玖くんは1つ息を吐いて、赤かった顔から普通に戻った。
傷ついてないかと心配になるので、
今まで中学生以来、冗談や悪ふざけはやめておこうと思っているのだが…。
なんだかやってみたくなってしまった。
私は別に可愛くもないし、普通中の普通の顔。メリットもデメリットもある顔だけど、
こんなカッコいい顔をした爽玖くんにこんなことをやるの、なんか申し訳ないや。
「だから、それ結局敬語じゃないですか」
「ホントごめん!久しぶりだ。
こんな悪ふざけやったのは。
今までさ。中学生以来、もうこういうの嫌われるかもって思ってやらんとこって思ってたんだよね。
でもさ。爽玖くん見たらなんかやりたくなっちゃった。
ん?ホントだ敬語だ。」