死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
先生がガラッと、ドアを開けて入ってきた。




先生は数学の先生で、メガネをかけていて、男の先生の中で1番長くこの学校にいる。



私が思う先生って感じの先生だ。



「はーい。みなさん。来週からは掃除場所が−」


話が頭に何も入ってこない。今、私の顔は真っ赤っ赤だろう。



「ちょ、おい、な、永野。顔大丈夫か?」



うわー…先生に気づかれてしまった。

そこまで私は顔が、赤いのだろうか。


よく顔が赤くなる私だが、先生に気づかれるほどの顔の赤さは初めてだ。



「だ、大丈夫です!!」


私は大きく声を発した。



「ははっ夏菜、顔やばっ!赤すぎじゃん」



クラスの男子がコソコソと私の顔を見て笑ってくる。


「なんだ?告白でもされたのかー?」


先生まで調子にのってる。これだから、先生は嫌われるんだ…。



うう。告白されるのかもなんだってー!!!!



しかもこのクラスの中にいるのかもやんか!!!




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