死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
私は次の言葉を待つ。

「ん?」

一応喋りやすいようにニコッとしておく。


「あの、!」
決心したように彼女は口にした。


「新川くんと…先輩、つ、付き合ってるんですか?」

は?えっ?


私と爽玖くんが…付き合う?

確かに男の子としては結構喋ってるし、勘違いしてるのかも…。


「へ?つ、付き合ってなんか…ないよ?」


私は正直に言った。

「あー、そうなんですね」
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