死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。
「そっか…また…聞いてみる。ありがとう」


「はい!あの、わたし佐藤 心【さとう こころ】っていいます。」


「え、あ!私は永野 夏菜っていいます!」

「(な)が3つなんですね!珍しい」

「え…!ありがとう。今までそれ言っても何も言ってくれなくて…不発だったのに。ありがとう嬉しい」

「ふふ。そうなんですね。じゃあまた。」

「あ、うん!」

そう言って、彼女・心ちゃんは手を振って自分の教室に帰っていった。

「すごい…」
ポロリと声に出していた。

すごい。本当に。先輩と後輩という立場で、自己紹介までして、結構仲良くなれた。中学生の頃とは…また違う。

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