死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。

3、4年前。

 
私の中学校は、毒舌女子がとても多かった。

まあ、私にだけ言葉が厳しいのかもだけど。 

部活へ行こうと体操服に着替え、行こうと思いリュックを背負おうと手に取ると、


「なぁしえり。夏菜置いてこ」



私の隣にいた、同じ部活でその当時まあまあ仲のよかったしえりが、


また同じ部活でクラスの中心的な強めな毒舌女子の子に連れて行かれようとしていた。



いつものことだった。


けど、これは別に、いじめじゃない。


 いじり だ。


私はいじられキャラだった。

自覚はしてる。

夏菜だったら何を言ってもいいと思われているのか、色々と言われる。



「テスト対策とかやってる?」


そう言っただけなのに


「今そんな話してないやん!ホンマに空気読まれへんな」


何もない静寂に、話題を提示しただけなのに。

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