死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。

ほんとは


次の日。


私は、また2時間目の授業を過ごしていた。
私の大嫌いな地理の授業。

シーンとしている。

皆先生の言葉に頷きながら、ノートにまとめている。


「えーここは夏野菜がよく使われていて−」


昨日、爽玖くんが言った。


同じ人を探している。と。


私と一緒に死にたかった理由。


ずっと考えていた。



元は別に人を殺したとしても、死んだとしても、何もなかった。

今の社会は死ぬことを皆恐れている。


ただ、死にたいと思う人以外は。


死にたいと思う人は、世間から止められ、爽玖くんのような高校生なんかは、もっととめられる。

彼は死のうとしている。

それはすごいことなのだ。

でも死んでほしくないと私はおもう。


明るい社会をつくる。


そんなことを言っているが、人なんか性格や心があるのだから。


縛られない社会を作って欲しいな。、




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