甘々イケメンな双子くんから、愛されすぎて困ってます。
「僕がしてあげたいと思ってるから気にしなくていいよ」
「で、でも……!」
「じゃあ、ひとつ僕のお願い聞いてもらおうかな」
さらに強く……優しくギュッと抱きしめられた。
「今だけこうさせて」
ふたりっきりで、周りはとっても静か。
波の音に紛れて、自分の心臓の音が陽世くんに伝わらないといいな。
「ブレスレットって手錠みたいだね」
陽世くんが触れてくる体温が妙に甘い。
「これで叶琳ちゃんの心がつかまえられたらいいのに」
こんな状況でドキドキしないわけなくて――ピピッと右腕から音が鳴った。
わたしが陽世くんにドキドキしてる証拠。
「え、あっ……」
「いま僕のことだけ考えてくれてる?」
コクッとうなずくと。
陽世くんは少し黙り込んだまま。