甘々イケメンな双子くんから、愛されすぎて困ってます。



これって、わたしが住んでた家の近くにあった公園?


『あ、またここにいるんだ?』

『叶琳はひとりでも平気だもん』


『ほんとは寂しいんでしょ』

『寂しくない……もん』


あっ、この男の子……わたしの初恋の子だ。


わたしが小さかった頃、両親を亡くしてひとりで寂しかったとき、よくこの公園に来てた。


そのとき名前も知らないこの子が、わたしの話を聞いてくれてたんだっけ。


『よくこの遊具の中でひとりで泣いてるのに?』


『うぅ……ここ叶琳の場所なのに……っ』


『だって、俺もここお気に入りだし』


『いつも叶琳が先にいるから、叶琳の場所なのっ』


『こんな暗いとこでひとりでいるほうが寂しいでしょ。仕方ないから俺もここにいてあげるよ』


なんでか、この子と一緒にいると落ち着いて。

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