甘々イケメンな双子くんから、愛されすぎて困ってます。



顔しか知らない。

名前も、住んでるところだって何も知らなくて。


だけど、この公園に来たらいつも会えるから。



あるとき……雨と雷がひどかった日。


この日おばあちゃんも出かけてて、家にひとりぼっちだった。


今思えば家にいるほうがぜったい安全なのに。


気づいたら公園に向かってて。


またひとり、遊具の中でうずくまってると。


『やっぱいた。こんな雨の日になんでここにいるの』


『っ……』


『すごい泣き顔だね』

『ぅ……言い方ひどい……っ』


たぶん、このときのわたしはひとりでいるのが嫌で。



もしかしたら……いつもの公園に、あの子が来てくれるかもって期待してた。


『もう平気でしょ。俺が来たから』


『っ……叶琳のこと心配して来てくれたの……?』


『どーだろ。気分かな』


なんとなくわかってた。

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