甘々イケメンな双子くんから、愛されすぎて困ってます。
最初に試合のルールを説明されて、そのあと軽く素振りの練習をして。
いざコートに入って実践のときに事件発生。
サーブの練習で、ボールを上に投げてラケットを振ろうとした瞬間。
「うわぁぁぁ……!! きゃぁ……っ!!」
上を向きすぎて、身体が見事に後ろにひっくり返ってしまい……。
そのままドーンとしりもちをついた。
「うぅ、いたっ……!!」
テニスコートの外まで、わたしの盛大な叫び声が。
足首痛いし、しりもちついて痛いし……!
もう踏んだり蹴ったり……。
「叶琳!」
「叶琳ちゃん!」
ほぼ同時。
夜紘くんと陽世くんの声が。
ふたりとも血相を変えて、慌てた様子でコートの中に入ってきた。
え、え??
ふたりともグラウンドで別の授業を受けてたんじゃ。
まさか、わたしの叫び声を聞いて駆けつけてくれたの?