甘々イケメンな双子くんから、愛されすぎて困ってます。
おそらく雫野家に生まれた女の子はわたしのこと。
「両家どちらかの子どもが16歳になる日に、お互いの子どもを会わせることが両家の決まり事でね。両家の古くからの言い伝えによると、京留家と雫野家に生まれた子ども同士は必然的に惹かれ合う関係性なんだ」
むりむり、全然話が頭に入ってこない。
でも話はどんどん進んでいっちゃう。
「京留家の人間――つまり、今日叶琳さんがはじめて顔を合わせるわたしの息子と結ばれるのが決まっているんだ」
その言い伝えって本当なの?
現実味がなさすぎて、話を聞くだけでいっぱいいっぱい。
「言い伝え通りなら、叶琳さんと息子を会わせたら話は早いんだけれど。ただ、京留家に生まれたのは双子の男の子でね。だから、叶琳さんにとっては双子どちらかが運命の番になるんだ」