甘々イケメンな双子くんから、愛されすぎて困ってます。
「ここはね、深く読み取らなくても前後の文章にヒントがあるんだよ」
「あっ、ほんとだ」
わからなかったところがどんどんなくなって、問題集もすいすい解けちゃう陽世くんマジック。
「叶琳ちゃんは飲み込みが早いね」
「陽世くんの教え方が上手なおかげかな」
「そんなことないよ。叶琳ちゃんが頑張ってるからだよ」
陽世くんは教えるのも上手だし、ほめるのもとってもうまい。
問題ひとつ正解するだけで、すごくほめてくれる。
テストの範囲が広くて、ぜんぶ終わるか不安だったけど。
陽世くんのおかげで、わからないところが半分くらい理解できた。
そして2時間くらい教えてもらい続けて――。
「あっ、もうこんな時間」
気づいたら夕方の5時を過ぎてた。
さっきまで何人かいた生徒も、みんな帰っちゃってる。