ピグ中毒




「もちろん」


本心だった。


「実は私、夢があるんです」


「どんな夢?」


「女優になりたいんです」


「へえー、女優」と僕は感心した。


「いい夢だね。なれるといいね、女優。僕も応援するし」


「それ、本当に思ってます?」


「思ってるよ。本当に応援したいし」


「それじゃ、どういう形で応援してくれるんですか?」


どういう形で……。あ、そうだ。


「映画でも一緒に行く?」



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