悪魔と私
クッキーを差し出されたヘビは、嬉しそうにクッキーに飛びつき、かぶりついた。
「じゃあね、バイバイ」
アイルはクッキーにかぶりつく小さなヘビに微笑むと、また小道を歩き始めた。
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-
それから10分後。
ずっと小道を歩いていたら、大きな湖に出た。
「わぁ…きれい……」
湖はとても透き通っていて、底がはっきり見えるぐらい、透明だった。
アイルは湖に手を入れてみた。
「冷たくて気持ちいい…ってきゃあ!?」
急に足首に何か巻きついた感触が。
恐る恐る見てみると、
「さっきのヘビ?何で?ついてきちゃったの?」
そこにはさっきアイルのポケットから出てきた、緑と紫の小さなヘビがいた。
「きゅうん!」
ヘビはアイルに何かを知らせようとしているように、小道のほうを向き、必死にアイルに目で訴える。
「へ?…早く湖から離れろ?なんで…?」
何かの気配を感じ取り、とっさに後ろを向く。
その瞬間。何かに足をつかまれた。
「何!?うわっ…きゃあぁっ!」