悪魔と私
水の中は、すごく冷たかった。まあ、冬だから冷たくなかったらおかしいが。
でも、悪魔はそういう寒いところで凍え死ぬとかはほとんど、と言うか無いから、その心配はない。
だが、俺が大丈夫でも、あいつは大丈夫じゃないだろう。
早くしないと…
俺はルーゼをつかんだまま、湖の底の方へと潜っていった。
進んでいると、底に何か扉のようなものが見えてきた。
あれだ。
俺はその扉に近づいて、開こうと手前に引いた。しかし、ギィッっと音がするだけで、扉は開かない。
押してみる。
やっぱり開かない。