悪魔と私
Ⅵ 水の中の宮殿
♪ルールールー♪
(何…?誰かの…歌声…?)
「ん……ここ、どこ…?」
私は誰かの歌声に目が覚め、辺りを見渡すと、なんだか宮殿のような、キンピカな部屋にいて、私はと言うと、またもやキンピカなベットの上にいた。
「あら?起きたのね…」
後ろから声がして、振り向くとキンピカ衣装の派手派手なオバサ…いや、女の人が立っていた。
「ここは…どこ?」
「ここは私の宮殿よ♪どう?気に入ったかしら、この金でいっぱいの屋敷!素敵でしょう?」
女の人は歌うように言った。
「何で私、こんなところにいるの?」
確か…小道を歩いてて、湖にたどり着いて…ヘビが来て…
そうだ、足を引っ張られたんだった!
「それは、私の侍女になるためよ♪」
「は?侍女?」
まったく答えになっていない。
その前に、何で私があんな人の侍女にならなくちゃいけないの!?